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陸前高田市
キャピタルホテル再建へ 長砂地内に移転新築
8月着工、来年3月に営業開始

 東日本大震災の大津波で被災した陸前高田市高田町字曲松の「高田松原シーサイド・キャピタルホテル1000」が同町字長砂地内に移転新築し、再建することが3日までに分かった。被災後、同ホテルを運営する第三セクター・陸前高田地域振興梶i小山剛令社長)が再建に向けて準備を進めてきたもので、浸水被害を受けなかった高台に新たな宿泊施設を建設し、同社が出資する新会社によって来年3月に営業を開始する。復興事業に携わる関係者らの宿泊利用はもちろん、将来的には市内観光の中核施設になるとして期待が寄せられている。
 同ホテルは平成元年、旧りっけん観光が営業を開始。観光客の宿泊場所や婚礼会場、各種団体の会合などに利用されていた。
 13年には経営難に陥ったとして民事再生法の適用を申請し、陸前高田地域振興が営業譲渡を受けて市が建物を取得。18年には市の指定管理者として同社が運営することとなり、経営面では近年、毎年黒字を計上する好調ぶりを見せていた。
 しかし、昨年の震災で施設は甚大な被害を受け、ホテル従業員43人は全員解雇。被災施設の解体も決まった。
 一方で、市内は多くの宿泊施設が被災し、ボランティアや復旧・復興事業に携わる関係者らの宿泊場所がない状態。婚礼会場や集会場も不足しており、同社ではホテルの早期再建へ準備を進めていた。昨年末には、同社を含む県沿岸部のホテル会社で申請した県の被災中小企業等グループに対する補助事業が採択され、再建本格化に弾みがついた。
 総事業費は約6億2000万円。新施設の建設場所は県立高田高校北東部に位置する民有地で、敷地面積は約3000平方b。地権者の了解は得ており、正式な契約後、早ければ来月から土地の造成工事に着手する。
 建物は鉄筋コンクリート造3階建てで、近代的なデザインとなる計画。約90人宿泊可能な30部屋をはじめ、100〜150人収容可能な宴会場も整備する。8月に着工し、来年2月の完成を予定している。
 ホテル名は変えず、新施設は同社が出資する新会社に譲渡し、その会社が経営、管理を担う。新会社の役員は女性を含む5〜6人で構成し、支配人には外部からの女性を登用。特に接客、料理に力を入れ、女性の視点によるきめ細かなサービス提供を目指す。
 従業員の雇用は約20人を予定しており、このうち半分は再雇用。若い女性スタッフを中心とした勤務態勢を計画している。将来的には、施設やスタッフの拡大も見込む。
 小山社長は「宿泊施設不足の解消と地域復興のためにもホテル整備を急ぎたい。お客様に喜んでいただき、これまでに例のない新しいホテルをつくっていきたい」と話している。
2012年02月04日付 1面
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▲震災の津波で被災したキャピタルホテル1000 

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