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陸前高田市
佐藤さん(陸前高田)が新人賞
応募者から唯一の選出全日本水墨画秀作展

 全国水墨画美術協会(豊島宗天会長)主催の「全日本水墨画秀作展」はこのほど、東京都の国立新美術館で開かれた。この中で、陸前高田市高田町の佐藤美貴子さん(64)による作品「響き」が、新人賞を受賞した。応募者の中から唯一の選出となり、佐藤さんは「本当にびっくりしましたが、1回しか取れない賞なので大変うれしい」と喜んでいる。
 同展は、日本の伝統美術である水墨画の作家、指導者を育て、全体のレベルアップを図ろうと開催。平成元年に掛け軸の部を開設したのが始まりで、
9年からは額装の部を加え、それぞれ年に1回ずつ実施している。
 第35回の今回は、F20号の額装作品を公募。伝統派から現代派まで国内外の600点近い作品が寄せられ、専門家らが最高賞の内閣総理大臣賞などを選出した。
 この結果、県内から唯一エントリーした佐藤さんが、初応募者の中から最も優れた人に与えられる新人賞を受賞。表彰式にも出席し、賞状や盾を受け取った。
 母の日に娘から本をプレゼントされ、水墨画を始めたという佐藤さん。西川善有氏(奥州市水沢区)から指導を受けるなどし、12年のキャリアを持つ。現在は県水墨画協会の会員であり、岩手芸術祭美術展や公募水墨画展では最高賞を獲得している。
 受賞作「響き」は、テレビで見た九州地方の滝がモチーフ。作品の右半分は実際の景色を、左半分は佐藤さんが想像力を膨らませ、昨年11月の1カ月間をかけて描いたという。
 「水の流れによる響き≠描きたかった。静かだけではなく、流れる音が感じられるようにしました」と話し、墨一色の濃淡で水の流れやしぶき、
岩肌、陰影などを表現。「自らの想像で描いた部分は失敗したと感じていましたが、表彰式では豊島会長らからその部分の筆使いが素晴らしいと誉めら
れ、まだ頑張れると思いました」と振り返る。
 表彰式では各賞に選ばれた作品も鑑賞し、創作への刺激となった様子。今後はもう一つの全国規模展「総合水墨画展」や、県内の作品展に出品していくという。
 佐藤さんは「秀作展には、今後も機会があれば出品したい。いつの日か大きな賞を取りたいですね」と意欲を見せている。
2010年04月02日付 6面
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▲全日本水墨画秀作展で新人賞を獲得した佐藤さん

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